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miscellaneous memorandum

サドルの自作

March 11, 2009
ギターは始めてから2年弱なので、まだまだ思うようには弾けません。 練習は練習でぼちぼちやっているのですが、それはそれとして、どうもこういう性分なもので、ギター本体をいじるも避けて通れません。 まずやったことといえば、弦高を下げることととネックの調整。あまりに弦が高いと押さえるのが大変だし、ネックが沿っていると安定した弦の高さにならなかったりするのですね。 そうしたら今度は、弦やエンドピンやサドルを変えてみたりすると音の響きが変わるということを知り、いろんなものを買いあさってみるわけですね。そうして結局、サドルを自作するところに行き着いたという次第です。 写真は、もうちょっとで完成しそうな牛骨のサドル。 ぴったりはまるように地道にヤスリで削り、ある程度のところまできたら実際につけてみて細かい調整を続けています。それぞれの弦がサドルのどの位置で接触するか、は結構重要なポイントであることがわかりました。 サドルが白くてわかりにくいですが、6弦それぞれが乗っかっているところは、それぞれ微妙に角度を変えてあるんですね。これは何も調整しないままだと、装着して開放でチューニングがあっていても、12フレット目の音がきっちり1オクターブ上の音になりません。 ギターは弦の振動が音になっていて、弦の長さが半分になると1オクターブ音があがるようになってるわけです。ということは、開放であわせた弦を、12フレット目を押さえて音を確認したとき、1オクターブ上よりさらに高い音になっていたら「12フレット目からサドルの接点までが短い」ということになり、低い音になっていたら逆に「12フレット目からサドルの接点までが長い」ということなのです。そのため、サドルの接点をずらすことによって弦の長さを変えてやると、ちゃんとチューニングがあうようになるわけですね。 で、これが結構びっくりするのは、ほんのちょっとヤスリをかけて、接点の位置をほんの少しだけ、ほんとに気持ち粉が出たぐらいにずらしただけでも結構影響が出るんですよ。ということは、ナットの方とか、エンドピンの打ち方とか、弦の状態、ネックのそりなどいろいろ複合的に音に影響するんだなぁと、当たり前ながら妙に感心してしまいました。優秀な職人が材料を十分吟味して丁寧に仕上げたギター、というものが何十万も何百万もしてしまうのも納得です。 こういうのは自分で作業して、試行錯誤してみると理屈じゃない部分でいろいろわかることがあってとても有意義ですね。 そうそう肝心の音については、前についていたプラスチックのサドルより素人耳でも全然違うように聞こえますよ。専門的な表現でどういうのかわかりませんが、しゃらーんという結構澄んだ固い音がして、後の響きも結構長く伸びています。特に1弦の音が違います。 出所もよくわからないギターではありますが、ちょっとずついい音になってくれるとうれしいですね。一番いいのは弾き手の腕前が上がることなんですけどね(笑)