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miscellaneous memorandum

ローカルPukiWiki

December 22, 2010
パソコンをよく使う人だったら一度や二度、もしくはライフワークの如く、「いかにしてデータを整理するか」とか「メモを取りやすくするにはどうしたらいいか」とか考えたり、試行錯誤したことがあるんじゃないでしょうか?私もパソコンに接している時間が長く、仕事もそうですし遊びもそうですし何かに付け起点になる代物ですので、もういろんなソフトウェアを試してみたり、使い方を工夫したりすると言うのはライフワークのうちです。 今回は、なんだか途中で目的と手段が入れ替わってしまった感がありますが、ローカルでPukiWikiを動かせるようにしてみようと思い立ちました(何回目だろうか......)。 Wikiってのは、Webベースで構造的に情報を扱えるツールなわけですが、いちいちHTMLなどを記述しなくてよく、Wikiの記法によってできるだけ人間的に編集できて、かつ構造的な表現が可能って言うことや、多人数で編集ができたりすることもあって、バザール的な情報共有、蓄積、創造に向いているのが特徴です。 もう、だいぶ一般的な物になってきており、Wikiのシステムもいろんな物が出てきて、機能などもかなりこなれてきています。そういうこともあり、メモを取ったり情報を蓄積、整理するのにはぴったりなんですが、Webのシステムなので、Webサーバーが必要だったりするわけです。完全にツールとして独立した物もあるにはありますが、やっぱり結構広く使われているWikiと同じシステムを使いたいですよね。その中でも結構使われてるんじゃないかと思われるのがPukiWikiです。これはDBMS等が不要で、初期の頃から日本語が扱えたというのもあり日本語的には問題ないですし、比較的お手軽につかえるという特徴があります。 さあ、これを個人的なメモや情報整理に使えるように、自分のWindowsPCにセットアップしてみます。手順は下記の通り、めちゃくちゃ簡単でしかも、持ち運び可能なので「PCにインストールする」という感覚ではなく、ほんとにダウンロードしてきてコピーするだけ、ぐらいのお手軽さです。 1. MicroApacheをダウンロード(http://microapache.kerys.co.uk/) 2. PukiWikiをダウンロード(http://pukiwiki.sourceforge.jp/) 3. MicroApacheをどこかのフォルダに解凍 4. MicroApacheのconfig設定 5. PukiWikiをフォルダに解凍 6. PukiWikiのconfig設定 以上です。簡単です。 Apacheにしてもなんにしても、サーバー系の物をインストールするとき結構Unix系由来の物が多いですよね。結構設定がややこしかったり、さらにWindows向けのバイナリになっていないようなものだったりすると、結構一般人には敷居が高くて困ることがかつてはたくさんありました。最近は多様化が進んできたこともあり、インストーラーが全部面倒を見てくれたりするのでかなり便利になりました。今回の方法は、もうなんかその辺すら心配しなくても良く、PC環境を汚さないので、万が一わけわからなくなっても解凍したフォルダを葬り去れば良いだけです。 さて、順番に解説していきましょう。 #### 1.MicroApacheをダウンロード(http://microapache.kerys.co.uk/) Apacheなんですが、非常にコンパクトでしかもWindowsネイティブで動いてくれます。入っているモジュールやバージョンによってサイズは違いますが、ほんとに最小限のWebサーバー状態だと500kbぐらいです。USBメモリに入れても動かせますので、持ち歩いてPCがあるところならどこでも使えるようにもできます。 英語のページですがダウンロードは簡単です。トップページの左側の枠の中を見ながら下にスクロールすると、 > ...... > > MicroApache 2.0.63 (no PHP) > > ZIP format 510kb Unzipped > > MicroApache 2.0.63+PHP 4.4.9 > > ZIP format 1.04Mb Unzipped > > ...... と言う風なところがあるはずです。ここからダウンロードできます。そうなんです、PHPとかも既にセットされた状態のもあります。今回はPHPが必要ですので、「+PHP」っていうのが入った物をダウンロードします。ただ、MicroApacheとPHPのバージョンがいくつかあり、組み合わせが何通りかあります。ちょっと説明し出すとめんどくさいのでわからない場合は「MicroApache 2.0.63+PHP 4.4.9」を選んでおけば大丈夫です。 #### 2.PukiWikiをダウンロード(http://pukiwiki.sourceforge.jp/) ここは日本語ですね。ダウンロードから1.4系の一番新しいのを選んでおけば大丈夫です。現時点では1.4.7ですね。 これで必要なファイルは全部揃いました。セットアップ作業を始めましょう。 #### 3.MicroApacheをどこかのフォルダに解凍 もう、ややこしいインストールは不要です。ダウンロードしたZIPファイルをどこかのフォルダに解凍してください。 ただし、Windows7なんかだとセキュリティの問題などが出ますので、Program Filesの下なんかはやめた方がいいです。階層が深いところも扱いづらいですし、2バイト文字のフォルダが関わるような所も避けた方がよいです。 あと、htmlなどのファイルを置くフォルダを作っておきます。解凍したフォルダの下にhtdocsなどの名前でフォルダを作ります。Apacheの場合、大体htdocsという名前のフォルダにファイルを置きますので、それに倣っておくといいでしょう。 ちなみに私の環境では下記のようになっています。 > c:\MicroApache > >   +htdocs > >   +MicroApache-2.0.63-PHP-4.4.9 #### 4.MicroApacheのconfig設定 MicroApache本体が入っているフォルダの下に、confというフォルダがあります。ここに、httpd.confというファイルがあるので、これをメモ帳なりテキストエディタで開きましょう。 まずサーバー名を変更します。 「ServerName microapache」という所があるので、 > ServerName localhost に変えましょう。 次に、どこかに「DocumentRoot /」という行があるのでそこを変更します。これがそのままだと、c:\がルートフォルダになってしまいます。 > DocumentRoot /MicroApache/htdocs これだけで動くようになるはずです。試してみましょう。 MicroApache本体が入っているフォルダの下に、「go.bat」というファイルがあるのでダブルクリックします。confの編集をミスっていなければ、Apacheの羽のアイコンの真っ黒いウインドウが出てきます。もし何かエラーがあればここに表示されます。特に何もエラーが出ていなければブラウザで、「http://localhost:8800/」と入れてください。 「Index of /」という表示になれば、MicroApacheは動いています。 フォルダもちゃんと指定できているかを確認するのに、htdocsフォルダに何かファイルを入れてから、ブラウザを更新してください。そのファイル名が見えるはずです。 ※実際、他の端末から[見える'見えない]ようにしたり等アクセス制御をする場合は、他にもいろいろ設定が必要ですが、最低限Wikiでメモをするぐらいなら設定はこれだけです。 #### 5.PukiWikiをフォルダに解凍 次はPukiWikiです。ダウンロードしたファイルを解凍して出てくるフォルダ(pukiwiki-1.4.7_notb_utf8等)をhtdocsの下に移動して、フォルダ名を「pukiwiki」などに変更します。 以上です。簡単です。 試しにさっきテストしたブラウザが残っていたら更新してみてください。Index of /のリストの中に「pukiwiki/」というのが出てきますのでリンクをクリックするか、ブラウザで「http://localhost:8800/pukiwiki/」を開いてみてください。おなじみのWikiのFrontPageが表示されます。 ただ、この状態では編集しようとすると、凍結解除のパスワードが要求され、しかもパスワードは通らないようになっているので編集できません。最後の設定です。 #### 6.PukiWikiのconfig設定 pukiwikiフォルダの中に、「pukiwiki.ini.php」というのがあり、$adminpassから始まる行がありますので探してください。 すぐ上のコメントのところに「Default: always fail」とありますのでパスワードは通らなくなっています。その下を見ると「Samples:」とあって、どうやって書けばいいのかが例示されています。一番簡単なCleartextに倣っておけばいいです。 > $adminpass = 'pass'; に書き換えておきましょう。 これで凍結解除した上で編集できるようになります。 簡単ですね。 pukiwikiはプラグインなんかもあったり、改造方法等もいろんな所で紹介されています。自分なりに使いやすいwikiに育てていくことも可能ですし、どうやって情報を整理しようか色々構造を考えて試行錯誤したりも自由です。で、結局そういうことばっかりこだわって、いつの間にか手段が目的にすりかわるというオチでした。 wikiだけで何回似たようなことで遊んでいるか......