明日は旧暦の大晦日です。 中国では、新暦の年越しは本番前の通過点に過ぎず、断然旧暦の正月が盛り上がるわけです。 年越し前の一仕事として、農村の方の家に行ってきましたよ。
嫁の実家は、桃を作っている農家で、金州の農村の方に畑があります。 家は典型的な中国の家という感じで、電気は来てますが水道は通ってません。水汲み用のポンプで水をあげてきてためてますが、蛇口をひねるようなものはありません。当然ガスもありませんので、釜に火をたいてあれこれします。
敷地の中に居住用の建物と、倉庫、小さい畑があります。 中国東北部を舞台にしたドラマなんかを見ると、こういう光景はよく見られます。 私も季節の良いときに何回かここに来て数日暮らしたことがありますが、これはこれでいいもんですよ。 さて、何をしにきたかといいますと……
新年の飾りを貼りに来たんです。 これは年越しの準備では大事なもので、ちゃんと貼らないと年は越せないみたいなノリのもので、いまはここに住んでいるわけではないですが、わざわざ貼りに来ました。写っているのは義父です。
今日は、結構寒くてマイナス7~8度ぐらいなのですが、農村の方は延々と広がる荒野みたいな状態ですので、風も強く、体感温度的にはまさに「凍てつく寒さ」という表現が正しい感じです。なにしろ外に長い間立っていられないんですよ。 飾りもたっぷりの糊で貼り付けるんですが、壁に糊を塗ってもたもたしていると凍っちゃうんですね。一応軍手してるんですが、軍手についた糊がどんどん凍って、結局軍手してる方が冷たいぐらいです。
こんな感じで、家の出入り口にはもれなく貼っていきます。貼る順番もある程度決まっているようです。これで農村の家の年越し準備もできました。
さて、こんな趣のある農村の家ですが、春節明けしばらくしたら取り壊されてしまいます。開発されて保税区に買い上げられることになっており、すでに近くの地域は順番に更地になって行っています。 残念ですね、もう一回夏の様子を見たかったです。 義父母も残念がってはいますが、ちょうど年齢的にも良い感じですし、買い上げの補償もしっかりしているので、まあいい結果になったと喜んでいるようです。
まだ取り壊される前にもう一回写真を撮りに来ようかなと考えてます。